説明
『生もと造りとは』
生酛(きもと)造りとは、自然の力を活用した昔ながらの日本酒の造り方で「酒母と乳酸を手作業で造る製法」です。
酒母とは、蒸した米と水に麹、酵母、乳酸菌を加えたもので、酵母を培養することによって日本酒の発酵の元になるものです。この酒母が、日本酒の原型である「醪(もろみ)」のベースになります。
空気中や蔵の壁、天井など自然に自生する乳酸菌を繁殖させて一から培養するのには時間がかかり、速醸酛(そくじょうもと)の場合、酒母は約2週間で出来上がるのに対して、生酛(きもと)は約1カ月かかります。
手造りの酒母から育った酵母菌は生命力があり、丈夫で長生きといわれています。発酵の最後まで生きているので、余分な糖分を残さないのが大きな特徴です。 生酛(きもと)造りは、いわばお米の旨みを最大限に引き出す製法なのです。スッキリとしたキレがありつつも濃醇なその味わいは、そのまま冷でも燗酒にもぴったりです。